日本沈没 |
以前紹介した『日本以外全部沈没』の本家を見てきました。
原作は読んでいませんが、『アルマゲドン』 とか 『ディープインパクト』 とかと同じような感じかな~? あとは、あのスケール感をどう映像化するか、という点が気になりましたが、結構頑張った方だと思います。
・田所教授役はトヨエツでは若いかなと思いましたが、さすがに重みのある演技で違和感
なかったです。
・バイクを走らせる柴崎コウは、カッコよかった。 彼女は凛々しい役が似合いますね。
・ミッチーも演技に安定感が出てきたと思います。
・防災意識は高まりそう。
う~ん、でもなんか物足りない・・・
まずは、既に設定からして日常を超越しているので、細かい所を突っ込んじゃいけないのかも
しれませんが・・・
・日本がどんどん沈没して、交通も寸断されているのに、小野寺(草彅剛)は、東京と実家
(福島)を何度も行き来している。 一市民には無理だと思う。
・「しんかい6500」を失い、旧式の「しんかい2000」を使って潜ろうとするが、外国から掘削船 をかき集められるなら、どこかの最新の深海調査艇を借りればいいのに。
(それじゃ、悲劇のヒーローにならないか・・・)
・災害モノでいつも不思議なのが、レギュラー男優陣の髭がキレイに剃ってある事。
そんな暇はないだろうし、緊急時にみんなが髭剃りを持っているとは思えない。
・各地に被害が広がる度に、俯瞰で日本全土で山が噴火して、亀裂が走っていく図(この
記事でアップしている画像のCG)が何度も映りますが、どう見ても沿岸都市は既に
壊滅している。 せっかくCG技術はそこそこいいのに、この辺でリアリティをなくしている。
・・・多分私は、今スピリッツに連載中の一色登希彦の漫画の世界を期待してしまったんではないかと思います。
まず、2年近くの時間を使って描かれる漫画版のストーリー展開と、2時間程度の尺に全てを盛り込まなければならないという条件の違いも大きいですが、一色さんは常に、いかに読者の想像を超える絵を描くかを考えているに対して、樋口監督は観客(と製作)の期待にどこまでそえるかというレベルで考えていたのではないでしょうか?
結果、CGや被災シーンの演出など技術面は力が入ったものの、”ここが見せ場”というシーンがボケてしまったようです。
あと、ストーリー(というか脚本)も十分に練れていなかったように思えます。
最後に泣かせる場面もありますが、もっと人間ドラマの部分(小野寺と阿部の恋愛でもいいし、女大臣を囲む政治のドロドロした世界でもいいし)をじっくり見せてほしかったです。
という事で、俄然パロディの方が期待が高くなりました。