ノア武道館 高山復帰戦 |
座席は「2階指定南B列」と、ほぼいつもの指定席。
もちろんリングサイドが一番近いのですが、目線がマットとほぼ平行になって、寝技や
場外への空中殺法などが見難くなるので、斜め上から見れるこの位置が私は好きです。
超満員となったこの日のメインは、約2年振りにリングへ戻ってきた 高山善廣の復帰戦。
脳梗塞を克服したレスラーというのは、恐らく彼が初めてではないでしょうか?
今日は、最後にコールされ、久々にトップロープをまたいで登場!
高山は、当初は小橋建太とタッグを組む予定でしたが、先のニュースでお伝えして通り、
小橋が腫瘍摘出手術で欠場となり、パートナーには佐々木健介を指名。
十分に豪華なタッグマッチとなりました。
高山は先発を買って出て、序盤からエンジン全開!
得意のひざ攻撃を見舞っていくと、元気そうな姿を見て安心したのか三沢も厳しいエルボーを
連発で撃っていきます。
ニーリフトの高山、ラリアットの健介、エルボーの三沢、ニーパットの秋山と、休む間もなく
攻め続け、受け続ける4人。
これが初タッグとなった高山・健介も途中余裕が出てきたのか、欠場中の小橋に向けての
激励と思われるコーナーでのマシンガンチョップも繰り出してきました。
しかし、やはり久々の実戦で精神的にもスタミナを消費したのか、高山がつかまってしまい、
最後は、三沢のエメラルドフロウジョン、秋山のリストクラッチエクスプロイダーと
フィニッシュホールドを立て続けに食らって、ジ・エンド。
さすがにマットに大の字です。
でも今日は負けてしまいましたが、これからまた「ノーフィア~!」が聞けると思うと、
うれしいです。
ガシガシと暴れていって下さい!
そして、その前のセミファイナルを飾ったのは、KENTA・丸藤 vs 力皇・森嶋。
スーパーヘビー級の重厚な攻撃がジュニアの2人を襲いますが、
パワーだって負けてません。
130kgの力皇相手に、クロスアーム式ジャーマンでブン投げていました。
お互い、合体技、飛び技、打撃技と次々と放っていきますが、30分は短過ぎたか、
最後は時間切れ引き分けとなりました。
ノアの”新四天王”を自負する4人らしく、ヘビー対ジュニアというのを感じさせない
非常にアクティブな試合展開を見せてくれましたが、これからもし真の主役になるので
あれば、是非”間”を見せるプロレスを習得してほしいです。
古くはジャイアント馬場さん、アントニオ猪木に始まり、ひと世代前なら武藤敬司らは、
技に入るまでの動き(というかたたずまい)だけで、観客を魅了していました。
”派手な技を出さないと会場が沸かない”のではなく、”技以外の動きがつまらないから
沸かない”のです。
もちろん、安易な”張り手”も禁止です。
会場が重たい空気になった時に、打開策として張り手合戦をする選手が最近多いですが、
その場だけ盛り上がっても、肝心の試合運びがままならないと、結局は締まらない試合と
なってしまいます。
”間”と上手に付き合う事によって、その後の技も効果的になっていきます。
団体を代表する選手であれば、そういった奥の深いプロレスを見せられるように
成長していってほしいです。