プロレスは大丈夫だ! |
共に、メモリアルな大会とあって、なかなか見応えのあるカードでした。
ひとつ目は、今年6月に急逝した三沢光晴の追悼興行。
会場の武道館は、天井までビッシリの超満員。
小橋の復帰戦以来の入りではなかったでしょうか?
入場ゲートの上からは、三沢さんの遺影が見守ります。
最後の対戦相手の一人、バイソン・スミス選手は、試合後ひざまずいて挨拶。
かつて三沢の「壁」でもあった大先輩の天龍も参戦!
59歳が21歳にチョップ! まだまだ元気です(^_^;)
そして、この日の目玉カード、”武藤・田上 vs 小橋・高山”
さすがにこれだけのメンバーになると、入場だけで見せます★
高山は、ド迫力なオーラを放って登場
小橋は、荘厳な重みと共に勇壮な入場
そして、やっぱり華のあるのはこの人、武藤
リングインのカッコよさは、誰もマネできません
さすがに豪華! この中に入ると、小橋が小さく見えますね(^_^;)
技も出し惜しみしません。
小橋のチョップは、2階席にいても迫力が届きます。
武藤に触発されて田上もシャイング・ウィザードw
最後は田上が小橋のラリアットに沈みましたが、終始リングの中でも外でも
観客の目を離させない試合運びは流石ベテラン。
花道を引き上げる際に、それぞれ三沢に挨拶。 この中に三沢がいたらね・・・
もう、これでお腹いっぱい!なんですが、実はメインはこの後。
GHCヘビー級選手権がありました。
王者の潮崎豪と、挑戦者の斎藤彰俊は、三沢の最後の試合となったタッグマッチの
パートナーと対戦相手。
あの「事故」の翌日も、試合をこなしていた二人ですが、きっと、他の選手にない思いが
あった事だろうと思います。
そんな二人がベルトを賭けて、武道館で闘う。
お互い、出せるものは全て出す!そんな気持ちが見えました。
結果的に三沢に最後にかけた技となって以来封印していた斎藤のバックドロップ。
何のためらいもなく、自信を持って投げていました。
もう大丈夫!(^^)v
試合は、潮崎の防衛で終わりましたが、この二人は、それぞれの想いを背負いながら、
これからもプロレスラーとして生きていく事でしょう。
全試合後、三沢の追悼セレモニーが行われました。
試合が終わった選手も、欠場中の選手も、みんなリング下に。
三沢選手の全日本時代からのビデオを見ながら、暫し思い出に浸ります。
そして、全員起立して、テンカウントゴングが鳴らされました。
『スパルタンX』が流れる中、リングには、緑の紙テープが投げ入れられました。
もうこの色でマットが染まる事はないのかと思うと残念ですが、
天国からプロレス界を見守っていてくれるでしょう。。。
さて、その翌週、今度は両国国技館で、蝶野正洋デビュー25周年記念大会がありました。
こちらも、記念大会にふさわしく、豪華なゲストが揃いました。
初代タイガーマスク(=佐山聡)は、4代目タイガーとのタッグで参戦。
スパーヘビー級の3Wayマッチは、”曙 vs ジャイアント・バーナード vs 吉江” で、
レフリーがKONISHIKI という、ここは「でぶや」か!と突っ込みたくなるメンバー(^^)
デカイ人間同士のぶつかり合いという、プロレスの醍醐味が分かりやすく伝わります。
メインの6人タッグマッチは、夢のカードが!
”蝶野・武藤・小橋 vs 中西・小島・秋山” という、これまた全員メインイベンター。
入場だけで絵になります。
この3人が同じコーナーに立つ日が来るとは!
もちろん、試合内容も濃くなります^^
小橋の重たいチョップ
お返しに、小島のラリアット。 この技で小橋が吹っ飛ぶのは初めて見ました。
スーパーヘビーな中西の滞空時間の長いミサイルキック
今夜の主役・蝶野のコーナーポストからのダイビング・ショルダー・アタック
最後は、小橋のラリアット⇒武藤のシャイニング・ウィザードという豪華なアシストから、
蝶野のシャイニング・ヤクザキックで幕
いつまでも見ていたい試合でした。
最後、豪華に3人とリング上で手を上げているのは、故・橋本真也の息子で、
先日プロ格闘家してデビューした橋本大地。
いつか、お父さんと肩を並べるくらいの選手になるといいですね。
ここ最近、会場での観戦から遠ざかっていましたが、プロレスの持つパワーは健在でした。
様々なエンターテイメントが存在する世の中ですが、1万人規模の会場が沸くコンテンツは、
それだけの魅力に溢れています。
人間と人間がぶつかり合う、という分かりやすさは、きっとこれからも老若男女、
洋の東西を問わず、人を感動させていくでしょう。
今年、三沢の試合中の事故による急死によって、再びプロレスが注目を浴びた事は、
非常に残念な形ではあるのですが、結果的に会場に足を運ぶ人が増えたと言われています。
そんな、観客の心を掴んで離さないような試合を、これからも提供してほしいと思います。