ヒデキ★カンゲキ! +++ NODA・MAP パイパー +++ |
野田作品の最新作、NODA・MAP公演「パイパー」が、今年の初ライブでした。
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人類が「パイパー(笛吹き)」と呼ばれる奇妙な生物(人間?)と
ともに火星に移住して900年。かつては希望の地だったが、
荒れ果ててしまい、人もほとんどいなくなった。
こんな火星で懸命に生きる姉妹が、物語の中心人物。
外の世界を知らない妹ダイモスを松、すでに知ってしまった姉フォボスを宮沢、
彼女らの父ワタナベを橋爪功が演じる。
他の出演は、大倉孝二、北村有起哉、小松和重、田中哲司、佐藤江梨子、
コンドルズ、それに野田。個性ある実力派がそろう。
人々が大混乱の中で火星から脱出するシーンなど、
多人数が出てスリリングな場面が随所にある。人間の幸福度を数字化した
「パイパー値」を舞台で表示するのも野田らしいアイデア。
人々はこの値の上下に翻弄(ほんろう)される。
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テーマが色々とあって、難しかったデス(^_^;)
【パイパー値】
パイパーによって数値化される ”幸福度”
現代社会で、”数値化” は 至る所でなされていますね。
偏差値、株価、視聴率、BMI・・・
日々それに翻弄されて生きている私たち。
結局は、”幸福”にならない火星の人。
数値って何だったのだろう?
【狂ったパイパー】
幸福を追求してきたはずのパイパーが途中から狂って暴走していきますが、
このあたりは、『2001年宇宙の旅』のHAL9000と似ているのかも。
つまり、パイパーはロボットのような形をしてますが、中身は ”プログラム”
所詮、人間が作ったものに過ぎません。
・・・て、簡単なことではないのか??
【歴史】
この話は、ダイモスがまだ知らない火星の過去について少しずつ知っていく物語ですが、
ワタナベによって、”捨てられた過去”もあります。
今、私たちが「歴史」で学んでいる遠い過去は、本当に「真実の歴史」なのでしょうか?
誰かの都合で ”捨てられた過去”もあるのではないでしょうか?
舞台としての見所は沢山あると思いますが、
・松たか子と宮沢りえの、台詞の掛け合いは見事!
・チョイ役で残念でしたが、サトエリの宇宙人的なプロポーションは奇跡!
(胸に顔を埋める橋爪功がうらやましい。。。(#^.^#)
もう1回ぐらい見ないと全体のイメージが分かりません・・・(^_^;)